「日本国憲法」が「平和憲法」と呼ばれるのは「日本が平和だったから」であって、「平和になった理由や平和に導く呪文が書いてあるわけではない」のだ。

これが、いつの間にか、逆転してしまっている気がする。
「平和だった国の憲法」ではなくて「この憲法だから平和」という倒錯。
こういう逆転現象って、ちょくちょく起きる。

例えば「血液型」。

A型はどうやら、几帳面らしい。
B型はどうやら、気まぐれでわがままらしい。
O型は八方美人。
AB型は二重人格で天才型。

それはそれでいい。
おそらくA型の人をそれなりに、AB型の人をそれなりに集めたら、そういう傾向はあるかもしれない。

でその、上に挙げたそれそれの特徴って、もう、覚えちゃってるだよね、我々。

たとえばA型かどうかの確認もしないまま、たとえば脱いだものをきちんとたたんでいる人を見たら「もしかしたらA型??」って聞いたりする。いやいや、それはおかしいでしょw

「A型は几帳面」は「A型→几帳面」であって「A型←几帳面」とは限らない。
「A型=几帳面」、ではないはずなんですけど、「A型は几帳面」という「図」でセットで覚えてしまってる、だから几帳面な風景を見るとすぐに「A型」が浮かんでくる。で、日本人の多くはA型だし、当たるのだ。
これが積み重なって、もう、A型⇄几帳面、どっちから言ってもいいことになってるww

こういうことが、憲法でも起こってる。
いや、「平和」について起こっている、と言ったほうがいいだろう。

日本の憲法が平和憲法と呼ばれる大きな理由は、憲法9条だ。
戦力を持たない、と書いてある。

 

確かに書いてある。

憲法9条

1、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

1、で、戦争と、武力行使という手段を放棄すると書いてある。

2、で、戦力を持たないと書いてある。

これを見ると、おお、平和だ。武力を使わず、その前に陸海空の軍事力を持たないんだから、戦争なんか起こしようがない。起きようがない。平和だ。平和憲法だ。

うん、そうだね。

うん、いやいや。
うん、わかりますよ。

ウンウン、え。

え?自衛隊は????

自衛隊のことって、どう考えるんです???

日本国憲法には確かに、「軍事力を持たない」と書いてある。

軍事力を持たないと決めた憲法なんだから、その下位に位置するいかなる法律であっても、「軍事力を持つ」という理由を作ることは出来ない。

うん、「自衛隊法」は????
なぜか「自衛隊は軍事力ではない」という、訳がわからない現状が、フツーにまかり通っているようだ。

自衛隊法
http://www.houko.com/00/01/S29/165.HTM

自衛隊を見て「戦力」じゃないと言う、というのは完全にアタマがおかしい。いかなり憲法学者でも、東京大学を出てようが、絶対にアタマがおかしい。しかるべき医療機関にかかるべきだ。家族は支えてあげてね。

憲法9条を守る!というのは、「自衛隊をいますぐ完全に、全廃しよう!」という意味になる。
それしかあり得ない。

憲法9条を改正してはいけないのであれば、戦力(軍事力)である自衛隊は、あってはならないでしょう?
過去の、共産党とか社会党とかの主張はすべてご破算にしてあげたとしてw、ふらっとに、今、2018年から考えても、「いますぐ、いますぐ完全に、自衛隊を全廃しよう!」だけが、「憲法9条を守る」方法だ。

…でも、なんだかそんな空気でも、ないんだよね…。

憲法9条は、そのまま、触ってはならない。なぜなら「平和憲法」だから。自衛隊は、このまま、人命救助をする団体として運用されればいい。

そういえば昔、パペポTVで、上岡龍太郎さんが阪神大震災での自衛隊による人命救助について、「あいつらは人殺しの訓練は受けてるけど人助けの訓練は受けてないでしょ。人殺しの集団にそれを期待するのは無理でしょう」とおっしゃってました。
正鵠を射た意見ではある、自衛隊の矛盾を曝け出すべく、現状を揶揄して発せられた言葉だったと思う。

でも残念ながら、その認識は間違っている。
確かに、自衛隊は軍隊なので、その兵器を持ってして、人を殺すことができる。
ただ、それが出来るから、味方を守れるのだ。
人殺しの訓練をしているからこそ、人助けが出来るのだ。
人助けの訓練しかしていない人らは、人殺しはできないし、することはない。

でも、人助けの訓練しかしてない人らは、いったん人殺しが始まると、歯止めが効かなくなる。単なるシロート救助隊は、戦争になったら単なるシロート殺人集団になる。

人殺しの訓練をしている軍隊は、人殺しの怖さを知っている先進国の文化的な軍隊は、その統率力で歯止めをかけて、それを人命救助に振り分けることができる。

「軍隊」「軍事力」「兵器」「兵力」という、いま地球上の国家にあるものをひっくるめて言えば、完全に「ただの人殺しの道具、団体」だ。

これが、国ごとに分かれているからややこしい。
自分の国にとって、自軍は正義だが、敵軍は悪。
これが現実。
有史以来、いや多分それより前から、この敵味方の概念が地球上から消えた時代は1秒もない。

ということは、軍を維持して、戦力を持ちつつ「できるだけ使わない」が、平和を長続きさせる有効な方法としか考えようがない。そして事実、そうなっている。

どう考えても、「憲法にそう書いてあるから」平和だったのではない。
もしそうであるならば、憲法に「万引きは、これを認めない」と書いたらいいじゃないか。
おそらく、万引きは国内からなくなって、小売店も余計なコストをかけなくて良くなるだろう。

いやいや憲法は、政府を縛るもの、とおっしゃる方もいるだろう。
確かに、「交戦権」とか「国際紛争」とかは時の権力者が主体となって行われることだ。

「放棄する」と書かれた1、の主語は「日本国民は」になっているので、日本国民が放棄するつってんだから放棄してるんだよ、と、同じところをぐるぐる回ることになる。その続きである「戦力は、これを保持しない」も、国民がそうだっつってんだから、いやいやでも自衛隊があるだろうが、と、同じところをぐるぐる回っている。

どこがおかしいんだろう。
どこを、変えられるんだろう。
変えられるポイントは、どうやら3つある。

1、軍があることが、おかしい
2、時代が、おかしい
3、条文がおかしい

上に見たように、「軍があるから平和」なのは確かだ。
だから軍備があることは、おかしくない。

時代は、変えようと言っても変えられない。

やはり、条文がおかしいのだ。

日本軍(自衛隊)がある、という現実を認め、縛るなら、その上でいろいろな規制を作ればいい。
「無いことになっている」というのが一番悪い。

これを「守れ」と言ってる人らの神経は、だから、異常なのだ。平和主義でもなんでもない。ごまかして戦争をしかねない連中だと言える。

で、ニュースやネットなどの意見を見ると、憲法改正(必ずしも9条でなない)をしようとすると「平和を壊す、戦争ができる国にする改悪だ」と言ってる。

まったくの逆なんだな。
憲法をちゃんと改正しないと、戦争になっちゃうんだよ。

非武装中立でいいじゃないですか!
敵が攻めてくれば殺されれば!

と勢い良く言ってしまうような目立ちたがり屋さんが定期的に現れたりするが、ええ、言うのはタダなんで、そういう連中に持ち上げられてればいいと思う。なんの意味もないけど。せっかくのキャリアと人気と、人生を空転させるだけだ。
言っておくけど、よほど馬力出すか勉強しないと、その地獄からは抜け出せないよw

非武装中立って、語呂が良いので思わず「ある言葉」だと思ってしまいますけれど、現代の国際社会において、「非武装」で「中立」はあり得ない。

「武装」で「中立」しかあり得ない。
考えてみてほしい。
「中立」というのは、「どちらの味方でもない」という意味だよ?

例えば、例えばですけど、
アメリカと中国が戦争をしたと。

アメリカは中国へ攻めるのに、沖縄を基地に貸せ、と言う。
中国は太平洋へ攻め出るのに、横須賀とか厚木を使わせろ、と言う。

これ、沖縄貸したら「アメリカ側」だよ。
横須賀貸したら「中国側」だよ。

両方を突っぱねないと、「中立」ではないんだよ。

「中立だから、入ってこないでくれ」
「うん。オッケー。」
「わかたよ入らないよ。」

と聞き分けてくれるんなら、両国はそもそも戦争しないだろう。

米中の要求を突っぱねることができる武力を持っていなければ、少なくとも「安易には要求できないな」という雰囲気を出しておかなければ、「中立」は勝ち取れないんだ。

「非武装中立」という言葉は、聞こえだけは良い、意味のない、言葉遊びに過ぎない。

自分さえ死ねばそれでいいんだし、という、自分に過剰な価値があると思い上がった人にありがちな、無神経な軽々しさがある。こういう人らは、いざとなったら真っ先に逃げて「命だけが大事。特に俺に命が」と、懸命に除名嘆願にも逃亡にも裏切り行為にも仲間殺しにも勤(いそ)しむタイプだし、現状を把握しないで平和だなんだと夢想をよりどころにしているという時点で、大問題が起こったらそれを正確に把握できないことを露呈しているんだから、もし権力を握ったりしたらもうとんでもない最悪な方向へ国を誘導して行くだろう。

憲法9条を守れ!と叫んでいる人らは、絶対的にダメダメ、なんだな。残念だが。人間的には良い人もたくさんいるはずなんだけども、「憲法9条を守れ!」はダメなんだ。すごく、とにかくバカっぽい。

ただし、日本国に住む者として、憲法を守るのは当たり前だ。
だからまず「やはり条文がおかしい」という現実を悲しいかな、受け止めないといけないんだ。
逃げてないで。
憲法9条を守ろう、と一生懸命になっている人らは、一生懸命逃げているんです、現実から。

改憲=戦争ではない。
護憲=戦争だよ。

 

今の憲法9条では国は守れない。命は救えない。

絶対死守!とかノーベル平和賞に!とか言ってる人たちは、自分たちが子々孫々まで、残虐な主張をしていることを自覚しないといけないです。
今の状態だけを見て「ほら!平和じゃん!平和憲法じゃん!」とはしゃいでいるだけの自分を、強く恥じないといけない。たぶん、無理だと思うけど。