Where Are We Now?

僕らは今、どの辺にいるんだろ?

感覚を疑え!

たまにググっと脅してあげるのも、愛。

投稿日:2013年9月21日 更新日:

金正恩の北朝鮮 激変する人民ライフと権力の内幕 (別冊宝島 1984 ノンフィクション)朝鮮では、北朝鮮ウォンという独自の通貨より、アメリカドルや人民元がよく使われているそうだ。
自国の通貨が外貨より信用を失っているという現状を、トップはどう感じているんだろう。
かつて偽ドル札づくりの技術が進み過ぎて、価値あるはずのドル紙幣が、将軍様や党幹部まで真贋の区別がつかなくなって混乱している、とは聞いたことがある。
どっちが正しいんだろうw

これが北朝鮮の通貨。

北朝鮮の紙幣

それでもミサイル開発はやらなきゃならないそうで今後もまた、小規模ながら発射を繰り返すのだろうと思われる。

つぞやのミサイルも沖縄上空を飛んで行き、その都度PAC3で撃ち落とすぞ、と緊急配備する日本政府の意気込みが見られてなんだか頼もしい感じがする反面、「あんなもんでどこからどう飛んで来るかわからないミサイルを命中させて爆破できるわけがないじゃないか」と、精神の奥底が激しく叫ぶね。

PAC3

実際、その迎撃率は9%というデータ(これは前身PAC2。もっと上がっているはず)もあって、パックちゃんは実は「SM-3」という、イージス艦から発射される迎撃ミサイルで撃ち逃した分を狙う、「球拾い」的な役割しかないんだ、とも言われている。

さて、そしてそのSM-3の命中率なんだが、なんと2割…。
PAC3とSM-3、もう、どっちを先に発射してもあんまり変わんないんじゃないかな…という気すらしてくる。

SM-3

“命中を危惧しなきゃならない”というのはもはや、危ない戦争状態なわけで、やっぱり「撃たないでもらいたい」わけだ。
でもたとえそうでなくても、破片やらなんやらが落ちて来なくて良かったね、なんて呑気なこと言ってていいんだろうか。
この前は北朝鮮としては「成功」で、ミサイルはフィリピン沖まで飛んで行ったが、よもや「失敗」されて沖縄の那覇市街に落ちたら「失敗したそうだ。彼らはわざとではないと言っている。日本政府としては遺憾である!!」とかいう声明で、済ますんでしょうか。

平和とは実に不思議です。

ヨーロッパには「平和至上主義が高じてえらいことになってもーた!」という例がある。
その後ヨーロッパでは「その轍は踏まじ」という教訓がしっかり生きている感じが、少しだけする。
いや、そうでもないのかな…。
ヨーロッパ諸外国同士で戦争することはEU以降、無いわけだが、EUに加盟してなかったり関係ない国にはボコボコ容赦なく空爆したりするので、戦争が嫌いとかではなくて「やられるのがイヤ」が身に沁みてるだけなのかも知れない。

一次世界大戦で負けてドイツはこてんぱんにされたので、武装解除というか、近代兵器を装備してはならない、みたいな状態にさせられた。
なので、次にドンパチ始めるのにも、近隣諸国に勝てる見込みなんかぜんぜんない。

ヒトラーは、そういう時代に政権についた。
弱いドイツを強くしていかなきゃ、みたいな時。
その時にヒトラーは、自分の政治生命とドイツの運命を同時に賭けるようなギャンブルをするのだ。

ラインラント進駐。

昔を知るドイツ人は今でも「あれはもう今でも冷や汗が出るやね」みたいなことを言うそうだ。
ライン川の左岸、さらに昔はドイツ人の居住区域だったそうだが、ドイツが負けてヴェルサイユ条約によって連合軍が占領していた。
しかも占領されてたのに、その経済的な負担はドイツが担っていた。

ランスがソ連と条約を結んだタイミングで、徐々に連合軍が撤退していってたのをいいことに、ヒトラーはぐぐぐっと軍隊を侵入させた。
まったくいい度胸だ。
なにせその当時のドイツ軍の武力といったらもう、それはそれは、「二度と戦争なんざできないレベル」のヘナチョコだったので、ヒトラーは相当びくびくしていたらしい。

しかし、それを見た強国フランスもイギリスも、なにも言わなかった。

ヒトラーは「フランス軍が来たら逃げろ」と命令してたくらいなので、フランスやイギリスが「やめんかいヒト公。蹴散らしたろか負け犬が」との声明を出せばヒトラーは、「ひょぇええ」みたいな声を出して侵攻をやめ撤退し、ひょっとしたらそのまま政治的にも失脚していたかも知れない。

でも、仏も英も、なにも言わなかった。
ドイツ軍は、過少評価されてたんだな。
まぁアソコ、もともとドイツの土地だし、あんな死に体のドイツがあんな場所に進駐したってどーってことあるまい、ひっとら?知らんシラン!と、多寡をくくっていた。

ラインラント進駐

ちらにしても、第一次世界大戦の犠牲の大きさから、庶民には当時「戦争うんざり感」が蔓延(まんえん)していて、その割にはさらなるとてつもない大戦争にグイグイ発展していくのだけれど(第二次世界大戦)、厭戦(えんせん)ムードが当時の英仏両国では当たり前で、「ドイツが悪さしてますよ!」程度では軍事行動はとれなかった。

世論が許さなかった。
つまり「平和主義」が、後のヒトラーの横暴を招いた、と言えなくもない。
そうこうしているうちにヒトラーはオーストリアにも侵攻してしまい、イギリスチェンバレンヒトラーをなだめに行き約束をとりつけ安心するんだけど、コロッとだまされ、チェコスロバキアを獲られポーランドに侵攻したあたりでようやくドイツに対して宣戦布告をするんだけど、その時分にはドイツは空軍を整え陸軍も大増強してて、あの脅威の凶悪帝国ナチスの建国にいよいよ乗り出すのである。

チェンバレンとヒトラ
(※チェンバレンはヒトラーの右隣りの隣りの人)

というような流れがあったりするので、「ここくらいまでいいかな…?」なんてちょいちょい手を出して来るのを「まぁまぁ大丈夫でしょ」と、妙に大人ぶって静観しているといずれ無辜の民の血が流れ、取り返しのつかない大惨事になってしまうのではないかと、心配したりしている。
放っておくのは冷静でも平穏でも安全でも平和でもなんでもなくて、ただ

「ビビっている」

「なにもわかってない」

「情報収集していない」

「バカ」

と見なされる傾向が国際外交の場ではあるそうなので、たまに「断固たる措置をとったるぞコラ…」という脅しも必要なんだな。
日常生活や人間関係にも言える。言えないかな?

かして政治とはは選挙だと意気込んでらっしゃる日本の代議士の先生方は、よけいなことして外国から睨まれたりそれどころかそんな事で時間をとられて選挙活動に支障が出たらどーすんだ、という感じなので、今後、北朝鮮のミサイル発射についてはどんな措置もとられず、しばらくは「大変遺憾です」のさらなる連発を聞く事になるのだろうか。

大変遺憾だ。


 

 

 

 

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