ドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ・イズ』が、
1日限定で公開されると知り、当日に滑り込むように新宿ピカデリーで鑑賞してきました。
なにせ私は、高校時代には『HEROES』を、知りもしないベルリンのモノクロの街が夢に出てくるくらい聴きこみ、
そして2013年の最新アルバムは、
このブログのタイトルにするほどの衝撃を受けた、という人間でして、彼の軌跡を追体験(ほんのすこしであって)することは、「謎を解く」に近い感覚でもありました。
ドキュメンタリー映画は、その扱われる対象をよく知っていないと、良いも悪いも判断することは不可能です。
「あまり良くなかった」
とこの映画を指していうのなら、
それは観る者が、
単に恥ずかしいレベルの無知であり、
その他の映画も、そして音楽だけでなくすべての芸術に対しても、
その恥ずべき無知のまま「快」か「不快」かのみで判断する、
いわば温度だけで行動が決まる
爬虫類のごとき下等さで接していることを疑われても仕方ないでしょう。
それくらい、この映画はいろんなことが含まれていました。
監督はロンドン・オリンピックの生中継や第82回アカデミー賞の監督も手掛けたハミッシュ・ハミルトン。
イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館が主催する回顧展の一環として作られたこの映画、さすが、博物的な資料の扱いによる淡々とした空気の中に、イギリスの60年代〜90年代の激しい世相の移り変わりとともに変貌していくデヴィッド・ボウイの内面を、チラリと垣間見せる素晴らしい内容でした。
2000年のライブで演奏された『HEROES』の映像で、映画は幕を閉じました。
個人的には『EIRTHLING(1997)』以降の、重みをズンと増したバンド演奏がすごく好きで、『Reality』ツアーの映像はこれまた、繰り返し観たものです、いや、今も観てます。
おお、これだ。
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この人が変えてきた、
ファッション性やシアトリカルなアプローチが、特にイギリスを中心にフォロワーに与えてきた影響というのはやはり相当に大きいんですね。
それは「え、ここまで、やって良かったんだ!」と思わせるに十分なインパクトですから。
最新作「THE NEXT DAY』で、さらに自己を変革していこうと、もがく、デビュー50年の怪人。
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