「女性専用車両」にズカズカ男性グループが乗り込んで行って、別に男性が乗ってはいけないということはないのだ!という主張をして電車が遅延したという出来事があった。
「女性専用車両問題」という名前までつけられ始めている。
さらにその男性グループがやろうとしていた渋谷駅前での主張行動に対して「やめろ」という団体が抗議する、なんていう事態にもなった。
「女性専用車両」反対派とカウンターが渋谷駅前で衝突、「帰れ」コール響き騒然
https://www.bengo4.com/internet/n_7490/
痴漢の冤罪については、以前に書いた。
テレビでも、女子アナが
・痴漢は遭ったことある人じゃないと恐怖心は分からない
・多くの女性が被害に遭ってる
・声も出ないし動きも取れない
・トラウマになる
・女性専用車両は避難場所
・なぜ男性差別か
など、至極まっとうな女性にとっての恐怖を語っていたし、その男性グループの気持ち悪さは、「お前らはこじらせすぎ」なのが一眼でわかる醜悪さを放っているし、まともな考えではなく、短絡なミソジニーが発端になっているのではないか、ということすら思わせた。
痴漢被害、三田友梨佳アナ「周りのほとんど」 過去調査では60%超える
https://www.j-cast.com/2018/02/28322414.html?p=all
ただ、上の「女性専用車両反対グループ」と、「それに反対するカウンター」の衝突を見て、一人、ほくそ笑んでいるものがある。
それは「電鉄会社」だ。
この問題は、本質的に「痴漢」の問題ではない。
「痴漢冤罪」の問題なのだ。
上の記事に書いた以前の記事を再読いただきたいが、こうやって「女性を守る」という方向に意識をズラされ(テレビの視聴者が女子アナの意見に激しく首肯している「だけ」なことでもわかる)ている事実。
電車の運営者が、「冤罪の解決」への資本投入をしなくていい状況を作っているという小狡さに、気づかれないで済んでいること。
いわば電車の利用者どうしで小競り合いをさせ、傍観して仲裁者にすらなろうとしている、戦略のようなものまで垣間見える。
この構図に、気づかなければいけない。
くっくっく、と鼻で笑って傍観している「主犯」は、電鉄会社なのだ。
「痴漢」と「痴漢冤罪」は、責任の場所が違う。
これを混同したまま怒る、「痴漢被害者」の女性たち。
それをただ無自覚に擁護する社会。マスコミ。
だめだ、これをやって、弱者どうしで潰しあいをしていてはだめだ。
おい、電鉄会社!お前に責任があるだろう!と、みんなで声を出さないとだめだ。
男vs女、みたいな構図で言い合っているとか、
か弱き「痴漢被害者」である女性の涙の訴え。
それをただ、聞いてあげる優しき私たち。
小狡く不潔で気持ちの悪い欲望垂れ流しの、痴漢野郎ども。
ここに「抜本的解決をするために資本投入する○○電鉄」が介入しないと、この問題が絶対に解決しない。
痴漢について書かれたものやニュースを見た場合は、まずそれが「痴漢について」か「痴漢冤罪についてか」の切り分けをしないといけない。そして「その被害が起こるのはなぜか」に毎回、立ち返らないといけない。
満員電車だから起こる「満員電車内での痴漢」。痴漢冤罪は、満員電車であるがゆえに起こる。
そして、満員電車は、自然災害ではない。
毎回、箱の許容量をオーバーするくらいに押し込まれて形が潰れているお饅頭屋さんに、あなたクレーム入れないの???