真山仁のベストセラーの映画化。
映画の主役・鷲津は大森南朋だが、ドラマでは綾野剛が演じている。
だけど映画とドラマでは、ストーリーがぜんぜん違うんだな。
凋落の兆しを見せる日本企業、暗躍する中国資本。
映画に出てきた「アカマ自動車」は、どう考えてもトヨタだ。そのカタカナのロゴまで上手く似せてあった。
音楽が緊張感とマッチしていて、選曲が素晴らしいと思った。実際は、ただ単におじさんたちが淡々と進めていく企業買収や株価の操作などが、ドラマチックに感じられる。当事者たちの頭の中には、そういう時にはそういう音楽がかかっているのだろうかw
劉一華(玉山鉄二)の最期のシーンは、あの「とんぼ」最終回をも彷彿とさせた。
そして抑えに抑えた、柴田恭兵が素晴らしい。
物語の主人公は鷲津(大森南朋)なんだけど、いったいこの国の主役は誰なんだ…??とまで、考えさせられる。主観が目まぐるしく入れ替わり、それが物語に緊張感を生んでいる。
誰だって、どの立場にもなり得る…とすら、思わせてくれるような。
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