まさか、いくら軽いお神輿選抜、だと揶揄されるほどの名誉職だからと言って、野党共闘、という烏合の衆化の中に、共産党が入ってくるとは思わなかった。
えらいもので、この本に書いてある実情(内情)をまったく知らなくても、良民常民はふつう、選挙で共産党を選んだりしないっていうことが、すごいなぁとも思う。
はっきり言って、たとえ小学生が考えても、共産党はめちゃくちゃだ。
どこが「確かな野党」なのか。
矛盾に満ちてる。
元「ナンバー4」とまで言われた筆坂氏は脱党後、いろんなメディアでその論客ぶりを披露されているが、中にいた時はめちゃくちゃな矛盾する事態にも、拍手を送っていたとのこと。
面白いのは、共産党が持っているロジックだ。
こんな部分が出てくる。
(前略)二〇〇年八月二十七日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」だった。田原総一郎氏が司会で、自由党の小沢一郎党首(当時)と不破議長の討論がおこなわれた。ここで不破氏が、生放送中に自衛問題で小沢氏と田原氏に追い詰められてしまったのである。どういう議論になったか紹介しておこう。
不破氏が憲法で「国権の発動」としての戦争も、「武力による威嚇または武力の行使」も、「国際紛争を解決する手段としては放棄する」とうたっていることをあげ、日本は国連の軍事活動には参加しない、と述べたのに対し、次のような討論が続く。小沢 不破さんがそうだとはいいませんが、そういう議論で憲法を解釈していると、日本の防衛は日本の軍備でやるべきだという議論に発展していくんですよ。どうやって日本を守るのか。
田原 どうするんですか。
不破 われわれも自衛の権利は認めています。
田原 自衛隊は認めるわけですね。
不破 この憲法のもとではわれわれは自衛隊は認めない。
田原 もし敵が攻めてきたらどうします。
不破 その時は自衛の行動をとります。
田原 自衛隊がなかっただれがとりますか。
不破 必要なありとあらゆる手段を使います。
田原 どうやって。
不破 といっても、そのときに、われわれは一遍に自衛隊を解散するつもりはありませんから。そういう状態のないことを見極めながらすすみますから。(p.174)
特に国防とか、安全保障に詳しくなくても、共産党の主張がめちゃくちゃで、ガキくさく、矛盾していて、自分中心だということがにじみ出ている。
だから共産党に、政治を任せてはいけないのだ。
選挙が近づくと、郵便受けにチラシが配られたりする。党員の方が足を使って配達しているんだろう、ご苦労さまです。
しかしそれを見ると、「35歳・弁護士」と書かれた人が立候補している様子が書かれている。ウーン、弁護士になるほどの頭脳と明晰さを持っていて、なんで共産党に入党するんだろう…と不思議でならない。
…不思議でならなかった。
不思議だったんだが、その謎が、筆坂氏の手になる本書を読んで、なんとなくわかった。
「理想」だ。
「高い理想」を、現実を隠して糊塗して「苦労」を「戦い」にすり替えている首脳部のせいで、「理想」を餌に、優秀な人を集めているのだ。あの、代々木の立派なビルを守るために。
鳥越さんがどうだとか、宇都宮さんがどうだとか、関係なかった。
「共産党が絡んでる時点でアウト」なんだ。