貂蝉による、豪傑と権力者の仲を裂く策はみごとに成功し、位人臣を極めた董卓は、嫉妬に狂った呂布に殺されてしまう。 その後、呂布は曹操と戦うことになり、この巻では最後までその戦いが続くことになる。
「曹操の軍は百万を超え」と、サラリと書いてあるが、百万人の軍隊、というのはどういうものなのだろう。
日本で言うと、千葉市の人口が約96万人。仙台市が106万人。
それくらいを連れて「出兵」と言ったって、先頭が敵とぶつかって戦闘が終わる頃、最後尾はやっとこさ本陣を出る、みたいな感じなのではないのだろうか。
というよりやはりそこは中国、「白髪三千丈」の世界で、 なんだかケタがおおげさになっているような気が しないでもないが、その点どうなんだろう。
「盛(も)り」がすごいなぁ、とは感じる。
さて、三国志にも何百回とでてくる「攻城戦」なのだが、 中国の城は、日本の城郭と違い、都市そのものなんだな。
城の周りに城下町があるんじゃなくて、 城壁で都市をぐるっと囲んである。
その中に市民が住んでいるわけだから、「城を落とす」という行為であったり、「城での戦い」という状態になったら、中の市民は必ず巻き添えになる。
しかし「呂布の強さ」も、「盛(も)り」なんだろうか…。