映像の美しさと、派手な演出、ミュージカルな進行を見せるには、複雑なストーリーは邪魔になるだろう。
だからこその、陳腐な「夢を描こう」物語になっている。
何も悪くない。
絶賛する人は、その明快なストーリーと音楽の素晴らしさを讃え、非難する人は、身勝手な女の言い分と夢さえ食ってれば許されるという能天気さを指弾するだろう。
評価は分かれる。
冒頭の、あの「運命の渋滞」から紆余曲折、最後にはそうなってしまうけど、本当の人生ならば、そこで最後、とはならないわけで…。
アメリカの女性を賛美した、こういう勝手な主人公を推す傾向には辟易するところもある。「プラダを着た悪魔」も、自己決定だからなんとも言いようがないけど、浮気もするし、自分の幸せのためには他人に感情を爆発もさせる。
これを「切ない〜〜」ってだけ思える、というのは、ただそれだけで、幸せな人なのかも知れない。
そう思った。
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