羊から産まれたのは、羊ではない“何か”——山間に住む羊飼いの夫婦イングヴァルとマリア。ある日、二人が羊の出産に立ち会うと、羊ではない何かが産まれてくる。子供を亡くしていた二人は、”アダ”と名付けその存在を育てることにする。奇跡がもたらした”アダ”との家族生活は大きな幸せをもたらすのだが、やがて彼らを破滅へと導いていく—。
それは、羊ではない何か。
そう言われたら、そうなるしかないなとは思いつつ、あまりにも平坦に進む情景が連続するので、つい、「それがなんだったか」を真剣に考えるのをやめてしまう。
やめてしばらくして、
人間同士の関係性に気を取られているうちに、
「それが何か」を突然、知らされることになる。
「陸の孤島」と言ってもいい隔絶した環境で、
幸せの形を探す自由な夫婦にとって、
ファンタジーとも言い切れないような恐怖と悲哀がのしかかる。
そりゃ、ラストシーンはそうでもしなきゃ、終われないよな…と思わされた。
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