関羽が、玄徳の元へ夫人を連れて帰ろうとし、単に連絡がいきとどいていないということだけで、関門の太守をつぎつぎに撃破してしまうという、いくら通信のない時代とはいえ、もうちょっとそのへんの無駄死には防げなかったものか、
とさすがに思ってしまうエピソード。
武士としての面目、でなんとか乗り切っているww
曹操が、早く「通行証」にあたる「告文」さえ関羽に渡しておいてあげれば、東嶺関の孔秀も、洛陽の韓福も、沂水関の弁喜も、王植も、死なずに済んだのに。
あやうく、夏侯惇も殺すところだった。
しかしとにかく関羽のスーパースターぶり、スーパーマンぶりはすさまじい。
この目配せだけで全てを知る勘の良さ。
後の巻では、しばらくまったく出て来ない時期がある。
そのつじつまを先に合わせるかのような、単独、そして抜群の持ち上げっぷりではないか。
前巻に紹介した映画にあったような、玄徳夫人との淡い恋心があってもおかしくはない境遇ではあるものの、横山三国志にそのような感傷は出て来こない。
あっさり、あまりにもあっさり物語は進んでゆく。
関羽にも伝染、「指先どうなっとんじゃ」。