松たか子の凄さ。
最後、泣いてるんですね。
あれはどういう感情の高ぶりなんだろう、と。
告白がいくつも並ぶ中、時系列が前後することで、映像に、言葉との意味が重なって、強い印象を残します。
中学生が少年法に守られる、という事実の助けも感じて、生徒は犯罪に踏み切ってしまうわけですけど、
13歳くらいってそれすらも判断は普通、間違ってしまうんですよね。
一応、そこに齟齬が出にくいように「頭のいい生徒」という設定にしてありますが。
世界の狭さが子供の特権、みたいなものですし、後でつじつまを合わせようとするにも知識も経験も足りないから、衝動的なことになってします。
それを、ラスト近くでは、その「子供の甘さ」を見事に暴いている。
実際は、少年法のせいでのうのうと娑婆で暮らす犯人がいて、それを過保護に守る親がいて、その居場所を知らされることもなく、苦しみ続ける遺族がいる。
犯人が14歳以下の少年の場合、早いうちに遺族は、復讐した方がいいのかとすら思わせてくれます。
何か揺るぎのない、どっしりとした思想を感じる映像作品でした。
Huluで観ましたよ。
原作は湊かなえさん。