大阪・堺。千利休を生んだ茶の湯の聖地に、大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池則夫(中井貴一)がお宝を探しにやってきた。出会ったのは、腕は立つのに落ちぶれくすぶっていた陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)。ある大御所鑑定士に一杯食わされ、人生の出端をくじかれた二人は結託し、“幻の利休の茶器”を仕立て、仕返しついでに一攫千金を狙う。それは、家族や仲間、大御所鑑定士、さらには文化庁までも巻き込む、大騒動に――。
このタイプの映画を見るたびに、いつも思うんだけど、
Amazonプライムがなかったとしたら、これ、1800円で映画館で見るわけだよね?
主演・または助演の俳優さんたちのファンならまだしも、
なんでこれ、2時間ドラマでテレビでやらないんだろう。
なんで「映画」で、やらないといけないんだろう。
そんな不思議がある。
企画があって、お金出す会社があって…。
それはわかるけど、こういう、「テレビドラマでやっても多分全く同じ」としか思えないようなものを、俳優さんの演技力と魅力だけでなんとかしようとしてる、っていう感じでどんどん作るから、「日本の映画は」って言われちゃうんじゃないの?
中井貴一・佐々木蔵之介の丁々発止が面白い。
あと、脇を固める森川葵、前野朋哉,、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか。
何より、近藤正臣、芦屋小雁が素晴らしい。
これだけの名優を揃えて…
いや、多分、「有名人をどんどん使って、知名度で集客しよう」っていう魂胆が、映画の醍醐味を失わせてるんじゃないだろうか…。
千利休に関わる、未発見の遺作、が、そんな簡単に審査されて、値がつくわけないでしょう。
こういう、「馬鹿を馬鹿にした設定」も、鼻で嗤われる原因になってると思う。
・Amazonプライムに入れば、すぐ観れるというやつ!