Where Are We Now?

僕らは今、どの辺にいるんだろ?

読んだ本

一〇〇年前の女の子

投稿日:2020年6月10日 更新日:

一〇〇年前の女の子 (文春文庫) (日本語) 文庫 – 2016/7/8

「わたしにはおっ母さんがいなかった」

米寿を過ぎて、母テイが絞り出すように語り始めた――生後一か月で実母と引き離され、養女に出された辛い日々を。同時に、故郷をいろどった四季おりおりの行事や懐かしい人びとのことも。

新緑の茶摘み、赤いタスキの早乙女の田植え、家じゅうで取り組むおカイコ様。
お盆様にお月見、栗の山分け、コウシン様のおよばれのご馳走。
初風呂と鮒の甘露煮で迎えるお正月様。
農閑期の冨山のクスリ売りと寒紅売り、哀愁のごぜ唄。
春には雛祭りの哀しみがあり、遊郭での花見には華やかさがあった。

語る母、聴き取る娘。母と娘が描きあげた、100年をけなげに生きた少女の物語は、色鮮やかな歳時記ともなった。

2010年に刊行以後、さまざまな新聞・雑誌に書評が掲載され、NHKラジオ深夜便での、著者の「母を語る」も評判となった。多くの感動と共感を読んだ物語の待望の文庫化。
今回新たに、足利高等女学校の制服姿のテイや家族写真、また新渡戸稲造校長の女子経済専門学校での写真などを掲載。安野光雅のカバー画と挿画3点・解説は中島京子。

 

実在の女性の、ほぼ100年前の記録。
田舎に残る風俗・慣習が、克明に記録され、少女の成長とともに、読者の記憶に残る。

あの女の子は、どうしているだろうか…

そんな思いが、読後に残る。

 

-読んだ本

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

関東連合

関東連合:六本木アウトローの正体

安全地帯からなら見ていたいっていうかw

うめく排水管/伊藤潤二傑作集 8

傑作選だけに、ハズレなし。

おれは権現

おれは権現

その最後の一文には、唸りながら首肯せざるを得ない。

重力とは何か

あの挿絵(似顔絵)、要るかなぁ…www

戦国武将の明暗

戦国武将の明暗

「ぼくの本は売れません」から始まりますwww

読まれている記事ランキング

ハッピーメールバナー
※New※ プロミス レディースキャッシング